・・・あ、でもそっちの方が良かったみたい。


自分のバカみたいな妄想のせいで、鳥肌が半端ない。


つくづく女らしくない女だな、私って。





しょうがないのでお言葉に甘えて綾の腰に手をまわした。


それを確認した綾はバイクを発進させたが、その運転ったらなかった。




皇はヘタクソすぎて、胃の中がひっくり返る運転だった。




綾は、わざとふらふらさせたり、信号を無視したり。


危険すぎる運転で、ひやひやさせられた。




ぎゃぁぁぁっ、と叫ぶ私をみて、ハンドルを握る悪魔は、ニヤッと笑っているのを見た。




こいつ、マジで性格悪いなッ!!











・・・――――――――

~桜龍の倉庫~


「着いたぞ」

『・・・うぉぇっ

私、もう二度とてめぇの後ろに乗らねぇ』




今回の乗り物酔いは、皇の比にならなかった。

運転してる本人は、涼しい顔をして倉庫へと歩いて行った。





『うぇ・・・・・・』


「大丈夫??」


『はぁ…大丈夫、じゃないです』


「うわっ、顔真っ白(笑)」


『笑い事じゃねぇし』


「まぁとにかく中はいろう??」


『先に入っててもらってもいいっすか??』


「う~ん・・・千歳。」


「はいよっ。おねぇさん、ちょ~っと失礼♪」


『へっ?…うぎゃぁっ!!』



地面に蹲ってた私を、希の指示で、千歳が抱え上げた。






お姫様だっこで。