「ハァ…ハァ…」 この天気のせいか、 住宅地にもかかわらず人影がない。 そんな壁だらけの道を抜けて 緑が広がる道を走りつづけた。 雨音によって普段はうっとうしいだけの雑音も すべて消し去られていて この広い世界にたった一人でいるような気分になった。 むしろ 一人になりたかった。