恋スルGIRL

「もしかして、返して貰ってないのか?」
と、心配そうに黒田が言った。

「うっ…んでも忘れちゃったのかも知れないし…」
あたしはそう言うと、プリントを貸した女の子の所に行った。

「あのさ、プリント写した?」

《あっ!うん写したよ》
やっぱり写し終わってんだ。

「返して貰っていい?」

《あっ!ごめんねあたしプリント持ってないから先生に出しちゃった。》
そう言って可愛く笑った。
「そうなんだ。うーんしょうがないよね…」

「うん、ごめんね!」
じゃあと言ってその子はどっかに行ってしまった。

ヤバいどうしよう。黒田に貰われたなんて言えないょ…そう思いながらあたしは席に着いた。

「ー…どうー…安藤!!」