色素の薄い髪が曲がり角の向こうに消える。 不自然にならないよう抑えていた歩みを速め、私も角を曲がった。 「あれ……」 スーツ姿のおじさん集団、買い物帰りのおねえさん達、子どもを抱いた夫婦…… だけど、お目当ての男の子の姿はない。