「それでは、そろそろ。」

男はそう言って黒いドアを開けた

「気をつけて、いってらっしゃい。」


やはり涙を堪えきれない
娘の元気な姿がもう見れないかもしれない



「もう、お母さんは……しょうがないな……」


娘の頬も涙で濡れていた