あたりまえのしょうり

階段を上がる

(私の部屋、二階なんだ。
何人部屋かな?贅沢は言えないけど…)


女は二階の角部屋の前で止まりこちらを向いた


「ここがお前の城だ、好きに使え。」


「え?一人部屋ですか?」


「ああ、そうだ。どうした、ママが一緒じゃないと寝れないのか?」


ニヤニヤしながら部下を見ている

「いえ、意外だったものですから…」




「……つまんね。」

ニヤついた目が急に細くなった

「まぁ、いいや。
荷物を置いてこい。」


「は、はぁ。」

(『つまんね』って聞こえたけど、なんだったんだろ?)