７月３０日。
眠い目を擦りながら車に乗って、南取に向かった。


｢う-..眠い。
南取かぁ-、とても憂鬱だ。｣

南取に着いて中に入る。人が居るとは思えない程の暗さに静けさ。

｢本当に今日ここ短期?!｣

そんなひとりごとをいいながら、コーチ室のドアを開けた。

｢..おはようございま-す。｣
｢おはようございま-す!

｢あっ、渡理から来た山本です。
３日間お手伝いさせて頂きます。宜しくお願いしま-す。｣

｢お願いしま-す!!｣

挨拶を済ませて空いてる席に促された。

持ってきた荷物をまとめていると、プール側のドアが開いた。

｢あっ、おはようございま-す。｣

｢おはよーっす。｣

そう言いながら、指導長は私の頭を撫でてせっかくセットしてきた髪をごちゃごちゃにされた。

これがいつも通りでいつものこと。

指導長が渡理にいた時から、会えば必ず頭をごちゃごちゃにされた。

あたしは気にせず座ったけど、それを知らない南取スタッフはビックリした表情だったことを覚えてる。