【恋歌へ これから、帰りが遅くる日が多くなる。家政婦さんたちも、夜になるとかえってしまう。そこで恋歌にお世話係をつけようと思う。今日の午後1時くらいに家に来ると思う。その人から詳しく聞くようにね。 父より】 花さんから渡された紙切れにはこんなことが書いてあった。 極度の心配性なお父様らしいけど…お世話係って…。 あたしは今の家政婦さんだけでも、大丈夫なのに…。 時計を見るともうすぐ1時。 あたしは昼食を食べ終わると、私服に着替えて父が言うお世話係を待った。