お世話係は1時ぴったりに家に来た。 「恋歌お嬢様のお世話係になりました、戸崎海人です。よろしくお願いします」 戸崎海人と名乗ったその男の人は、顔立ちが良く、背丈が高い。 スーツ姿がすごく似合っている。 世の中ではこの人のような男の人を、イケメンと言うんだと思う。 「よ、よろしくお願いします!」 周りの家政婦さんは皆メロメロで、マンガで見たことのある目がハートマーク状態。 「恋歌お嬢様、よろしくお願いします」 戸崎さんはそう言ってあたしの前で頭を下げて、ニコッと笑った。