『連れて行ってあげるよ』
『え?』
『僕が美羽をショッピングでもドライブでも
行きたいところどこへでも連れて行ってあげる』
『本当に?』
『うん いつになるかわかんないけど
絶対に連れて行ってあげるから』
僕は思わずこみ上げてくる
美羽への気持ちに負けて
大胆にも言い切ってしまった
『じゃあ 先生約束だよ 指きりして』
と その細くて可愛らしい
小指を僕に差しだしてくる
『うん いいよ』
僕は自分の小指を美羽につなぐ
『せーのっ
指きりげーんまん
嘘ついたら
針千本
飲ーます
指切った』
そこまで一緒に歌って
僕は小指を離そうとしたけど
美羽の小指は
離れていかなかった
美羽はその大きな目で
僕の心までのぞきこんで
こう言った
『先生 もうちょっとだけ
こうやってて・・・』
美羽のその声は
なぜだかわからないけど
かすかに震えていた
僕は彼女を見つめ返して
『うん・・・』
とだけ言った
そうして
僕と彼女はそうやって
しばらく黙ったまま
小指だけで繋がっていた
やがて
彼女が顔を上げて
僕を正面から
しっかりと見据えた
『え?』
『僕が美羽をショッピングでもドライブでも
行きたいところどこへでも連れて行ってあげる』
『本当に?』
『うん いつになるかわかんないけど
絶対に連れて行ってあげるから』
僕は思わずこみ上げてくる
美羽への気持ちに負けて
大胆にも言い切ってしまった
『じゃあ 先生約束だよ 指きりして』
と その細くて可愛らしい
小指を僕に差しだしてくる
『うん いいよ』
僕は自分の小指を美羽につなぐ
『せーのっ
指きりげーんまん
嘘ついたら
針千本
飲ーます
指切った』
そこまで一緒に歌って
僕は小指を離そうとしたけど
美羽の小指は
離れていかなかった
美羽はその大きな目で
僕の心までのぞきこんで
こう言った
『先生 もうちょっとだけ
こうやってて・・・』
美羽のその声は
なぜだかわからないけど
かすかに震えていた
僕は彼女を見つめ返して
『うん・・・』
とだけ言った
そうして
僕と彼女はそうやって
しばらく黙ったまま
小指だけで繋がっていた
やがて
彼女が顔を上げて
僕を正面から
しっかりと見据えた


