『先生 おはよう!』



『うん おはよう よく眠れた?』



『うん 先生といっぱいおしゃべりしたから

なんかすっきりしてぐっすり寝たよ』



たしかに言葉どおり

今朝の美羽の顔色はとてもよかった



さっきの検査結果が一瞬頭をよぎって

いやな気がしたけど

その考えをふりはらった



『ねえ 先生 今夜も来てくれるんだよね?』



『うん また 同じくらいの時間に来るからね』



美羽との時間は

楽しさと怖さの

まるで

両刃の剣だった




彼女のあまりにも

ショッキングな過去を

どう受け止めればいいのか

わからない怖さと

彼女と二人きりで過ごせる

嬉しさは

僕の心を複雑にかき乱していた