俺はまた

彼女を見かけた。




サッカー部の更衣室に向かう俺




グラウンドの脇道には結構でかい桜が植えられていて



終わりかけの桜は



はらはらと



風がそよぐたびに


雪のように花びらを散らす







「ん…?」





その桜を



見上げる一人の少女




辺りは夕暮れが始まろうとして


西日が眩しく彼女を映していた。




サラサラ


舞い散る花びらと


静かに揺れる漆黒の髪


白いブラウス