私の携帯が鳴る。
友達かもしれない。
でも腕が押さえ付けられて
携帯を取る事ができない。
何度も何度も
携帯が鳴っている。
「うるせぇな」
ついに将吾に携帯を
奪われてしまった。
「じっくり楽しませて
もらうからな」
またあの不気味な笑顔で
激しくキスをしてきた。
舌が、頬や首筋を
舐めていく。
「…………んっ…」
押さえ付けていた手が
セーターを脱がせ、
Yシャツのボタンへと
手が出てきた。
「やめてっお願い!」
そう言うと将吾は
私を殴った。
唇が切れ、血が出る。
涙すら出ない。
抵抗も出来ない。
恐怖しか無かった。
