隣のキミ



「きゃっ」


いきなり壁に
押さえ付けられた。
両腕を掴まれ
将吾の顔が間近にある。


「…離して」

「やだ」


いくらもがいても
びくともしない自分の体


「最後ぐらい良くね?」

「……………っ何が…」

「お前さぁ、全然
 やらせてくんねぇじゃん」

「…………………!?」


唇が重なる。
好きじゃない人のキスは
全然幸せじゃない。


「やだっ離してよ」

「ごちゃごちゃうるせぇ」


舌が絡まる
将吾の荒い息

気持ち悪い
誰か助けて






片岡…






来るはずない君を
いつの間にか考えていた

君しか頭に無かった