「あの…
宮…ちゃん?」


なるべく目を合わせないように声をかける姫花。

その瞬間に急に顔をあげた仁に
思わずビクッと後ずさりした。



「仁とお呼びください!」



「え―…」



どうしよう、これ。


と言うように華恋を見た。


「…はい、ティッシュ」



とりあえず話しの続きを求めて
涙に暮れる仁にティッシュを突き付けた。