「あの…、旧館ってここ?」 「ヒャッ!」 突然の事に驚いて咄嗟に両手で頭を抱えてうずくまった。 「…ぁれ?」 恐る恐る顔を上げて声のした方を見てみると、そこには背が高く、眼鏡をかけた男子が私を凝視していた。 「あ、、ごめんなさい…。き、旧館は…ここです…。」 (ぅぅ…どうしよう。変な人って思われちゃったかな…。) 「……。」 彼は何も言わず館内の本を見ながら歩き出した。 .