あの日から2週間が過ぎ、いよいよ期末テストの返却日が来た。
松本君が丁寧に教えてくれたおかげで、グループ分けがかかっている英語・数学・現代文に関しては、今回はけっこう良い点が採れた自信がある。
(最初は数学か…)
1教科20分位の時間でテスト返却と解説などがある。
「次、小日向。…今回は良く頑張ったな。先生びっくりしたぞ!Aグループでも頑張るんだぞ。」
そう言われて答案用紙を見ると、なんと100点だった。
(うそ…信じられない…)
「このBグループで小日向が100点だった。お前らも次は頑張れよー!」
“え、まじ?ヒナちゃんすげー!”
“小日向さん、やったじゃん!”
そうBグループの皆から声をかけて貰って、
嬉しさのあまり泣きそうになりながら「ありがとう」と言った。
続いて英語も、94点
現代文も98点という今まで採った事の無い高得点だった。
(早く松本君に報告したいな…)
そう思っていると、制服のポケットに入っている携帯のバイブが鳴った。
(松本くんからだ…!)
<帰りのホームルーム終わったら旧館で会いたい>
いつものように、飾り気の無いメールの文章を読むと、自然とニヤけてしまう。
<うん。待ってるね>
私も短い文章で返信をした。

