あれから何回キスをされたんだろう…。
目の前の松本君はなんだか満足気な表情で微笑んでいる。
「っ、な、に…?」
「いや?可愛いなって」
「…っ、!」
松本君は私にもう一度軽くキスをした。
「じゃ、もう少し勉強しますか」
「…………っ、」
それからまた1時間、私は松本君に勉強を教えてもらった。
私たちが1階に降りると、それを察知した松本君のお母さんが奥の部屋から出てきた。
「あ、あの…お邪魔しました。」
「いいえー?チカちゃん、何もお構い出来なくってごめんねぇ?私が手を出すと龍之介に怒られちゃうから…」
「い、いえっ…!クッキー美味しかったです!ご馳走様でした…。」
「明日も来るでしょ?ケーキ焼いて待ってるから♡」
「そんな…お構いなく…!」
「や~ん!かわいい♡」
「じゃ、智花送ってくる。行くぞ」
「あ、うんっ…お邪魔しました」
私は松本君に引っ張られて外に出た。

