「私が委員会に入ってから今まで、生徒の方が此処に来たことがなくて……でも、松本君が来てくれて、とても嬉しいです…。」
(やだ…、私なに言ってるの?!)


思わず口にしてしまった言葉に私は恥ずかしくなってしまった。
きっと顔は真っ赤になってると思う。
でもそれは素直な気持ちで、私の中の心細さや不安は彼と知り合って薄れたのを感じた。


「嬉しい…か。」

そう言いながらスタイリッシュなメタルフレームの眼鏡を右手の中指でクイッと上げ、そのまま顔を覆うようにし、フイッと横を向いてしまった。


「ぁ、ご…ごめんなさい。気を悪くしてしまいましたよね?本当にすみません…。」


「あぁ…悪い、違う。…むしろその逆だ。」

そう言うと見る見るうちに顔が赤くなっていく松本君。



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