その日は午後から学校に行った。




先生は何も言わなかったし、

同級生にも言及はされなかった。




だって、昨日の今日だ。




あたしが彼女に“酷いこと”をしたのは消えない事実だし。




彼女が“被害者”だってこともみんな知ってる。





そしてあたしは加害者。




ドッペル長島の策略に見事引っ掛かったってわけだ。




でも、あたしはそんなこと気にしない。




梨花はいつも通りあたしに話しかけてくれるし、

優斗君も黒崎も至って普通。




そう、『いつも通り』。