「…助けてよ…優里…っ」 何だか腹が立ってきた。 私がいるとか言っといて、 肝心な時にはいつもいない。 「優里の馬鹿…っ」 だんだんと薄れていく意識。 悪魔が近づいてくる。 ニタリと唇の端を持ち上げながら、 奴は近寄ってくる。 でも、あたしの濁った目では姿を確かめることもできない。 「ねぇ、そんなところで力尽きないでよ。 どこかに行こうとしてたんでしょ? それって大切な物の在り処だったりする?」 悪魔は身をかがめ、あたしに問いかける。