悪魔? or 天使?(上)





体が限界に達していることをありありと物語っていた。




あたしは近くの外壁に背をつけて、立ち止まった。




「…はぁっ…はっ…っはぁ…っ」




優里のもとにたどり着くこともできない。




無力な虫けらは、必死に悪あがきすることさえも許されない。




それならそれでいい。




許されなくても、何でもいいよ。




あたしは走り続ける。




逃げ続ける。



現実逃避だって構わない。




それでも、今だけは夢を見ていたかった。




幸せな夢を、暖かい夢を。