あたしは駅前のスーパーで

優里のお気に入りのココアを購入した。




「…いくら甘党でもこれに砂糖は入れられないなぁ…」




あたしも普通と比べれば甘党な方だが、

彼女の比にはならない。




ショートケーキに砂糖をかけてみたり、


紅茶には角砂糖10個とかいうありえない所業を繰り返したり。





それを考えただけで溜息が出る。




何とも胸やけを覚えそうなメニューだが、

優里にとってはそれが普通らしい。




自分の『普通』も、人にとってみれば『異常』なんだってその時初めて気づいた。




またそれがあたしを苦しめた時期もあったけどね。