近くの公園まで移動し、あたしは優斗君に手渡された缶コーヒーを口に付けてから話し出した。
この間黒崎に話したこと。
優里のコト。
姉のコト、父のコト。
そしてあの人のコト…。
それを話す間、優斗君はただ黙って話を聞いてくれた。
苦しくなって言葉に詰まると、
『無理しなくていいよ』
と頭をなでてくれた。
その度に涙が幾度となく零れ落ち、
あたしの枯れた頬を濡らした。
さながら、優里に話しているような感覚だ。
あたしの冷静な部分が、精神科医に向いてるんじゃないか?とか関係のないことを考えていた。
メニュー