そっと黒崎の背中に手をまわし、 ゆっくりとその背中をさすった。 「大丈夫だよ。 あたしはどこにも行かないし、ここにいる。 だからさ、もう謝んなくていいよ。あたしがその人に代わって許してあげる」 そんな包容力、あたしにはないけどね。 そこで黒崎がハッと目を覚ます。 「……あぁ…悪い……」 「寝起き悪すぎ。さぁ、その手を放せ」 「ん…あぁ…」 黒崎はバツが悪そうに顔をしかめ、あたしを解放した。