「さっき、何してたんだよ」 「さっきって?」 「知らばっくれんじゃねぇよ」 舞と奈々がゆっくりとあたしに近づいてくる。 「さっき、龍君達とどっか行っちゃったでしょぉ? まさか奈々達との約束、忘れてないよねぇ?」 「あぁ、あの二人に手を出すなって?」 「そうだよぉ」 奈々は憮然として笑顔でいる。 なんとなくフランス人形を彷彿とさせて怖い。 あの、髪が伸びる曰くつきの奴。