「でも……さぼるため、って。それにあたし、寝不足で倒れたんじゃないんですか…?」



あたしが言うと、先生はギョッとした顔をして、次の瞬間笑いだした。



「相良くんが授業さぼるわけないじゃない!あぁみえて、あの子以外と真面目なのよ?」


(どう見えて、なんだろう)


「それにしても、寝不足なんて誰が言ったの?わたしも彼も、ちゃんと「岡本さんは生理痛」だってわかってたのに…」


「か、かれも…って…」


「………え?」


「相良くんも知ってんですか!なんで!?先生ゆったの!?」


あちゃあ、って顔して先生は、あははと渇いた笑いを漏らした。



「いやぁ、実は…、岡本さんの太股とスカートに、ほんの少しだけ血が付いちゃってて。

相良くんが抱える時に見つけたらしいんだけど、なにか病気なのかって質問攻めされて。

それでわたしは生理痛なんじゃないか、って気づいたのね。
ほら、去年の体育祭の時、岡本さん生理痛酷いからって競技の間も自席に座ってたじゃない?

それで、抱き抱えて来たからつい、わたしあなた達が付き合ってるもんだって思って……

なら言っても平気かな、って、相良くんに言っちゃったの」




ごめんね、と言われたけど。


(そんな……)