聞き覚えのある二人の青年の声が聞こえて、結祢はハッと我に返り、
「……っ!?」
くるっと一回転してティディの体を反射的に押しのけた。
「ディザス君!クレイ君!」
「結祢ちゃん、早くこっちに来て!そいつからできるだけ離れるんだよ!見た目以上に危険な人物だから!」
「お前がそいつの近くに居ると、ディザスが攻撃できねえだろうが。とろとろしてねえで、来いっ!!」
自分達を見上げて名前を呼ぶ結祢に、ディザスとクレイは急がせるように早口で言った。
「離れろって……危険って……ティディさんがどう危険……きゃあ!?」
「双子ちゃんは勘が鋭いわね。……結祢は鈍いみたいだけど。」
ディザスとクレイの忠告虚しく、結祢はいとも簡単に背後からティディの羽交い締めに合ってしまった。


