「ようやく出て行きやがったな、あの野郎……。」
「俺達を差し置いて結祢ちゃんと仲良く話すなんて、ちょっとジェラシーだよなあ。」
ティディの姿が扉の向こうに完全に消えてしまってから、ディザスとクレイは結祢の元まで歩み寄ってきた。
二人共、不服そうに口を尖らせている。
「ティディさんを悪く言わないで下さい!あの方はすごく優しくて良い人なんですから!」
「わ、悪口言ったわけじゃないって。俺は……」
「クレイ君ならともかく、ディザス君までティディさんを非難するなんて……見損ないましたよ。私も上がりますからね!」
ディザスの弁解に全く聞き耳持たず、結祢は荒々しく水面を叩いて風呂から上がった。
「俺様はともかくってなんだよ!?おいっ、どういう意味か話して行け!」
「誤解だって、結祢ちゃーん!」
大声で呼び止める二人を無視し、結祢は脱衣所がある扉を開けて出て行くのだった……。


