「晴れて良かったですよね。梅雨の時期にこんな快晴になるなんて……魔法のようです。」
「……実際、使ったけどな。」
「えっ。」
ぼそっと呟いたクレイを、結祢は凝視する。
「今日ぐらいいいだろうが。ディザスの奴もあんだけ喜んでるしよ。」
「そ、それはそうですが……。」
「つまらねえこと気にしてねえで、宿自慢の温泉とやらに行くぜ。ディザス!海はいつでも見れっから、先に温泉入ろうぜ。」
クレイの誘いかけに、行く行くとディザスは準備をする。
「結祢ちゃんも行こうよ!たっぷり汗を流してから、食事した方が絶対美味しいじゃん!」
「ち、ちょっと待って下さい!こ、ここの温泉って……こ、混浴なんですよ!」
結祢は頬をほんのり赤く染めて、ディザスに教える。
「うん、知ってるよ?だから、一緒に入ろうって言ってるんじゃん!」
「別におまえのガキくせえ体なんて、俺様もディザスも興味ねえから安心しな。」


