「おまえなあ……はあ、仕方ねえな。ガキのおまえには、まだカップル旅行は早いっつうことか。」 クレイは額に手を当てて嘆息してから、結祢の方に視線を移す。 「そういうことだから、結祢。おまえには誘われなくても、ディザスに誘われちまった。俺様も連れてけ。」 「つ、連れてけと言われましても……券では二名までしか行けないんですけど……。」 「だったら、結祢。おまえは自腹な。俺様とディザスがこいつを使うから。」 クレイは淡々と決めると、宿泊券を服の中にしまい込んだ。