(下界の朝日、か……。初めて見たぜ……。) 「クレイ……君?」 名を呼ばれて、バッと振り返ったクレイの瞳には、右目を擦りながら歩いてくる結祢の姿が映った。 「起こしちまったか?」 「いえ……クレイ君のせいじゃありません。変な夢を見てしまって、それで起きてしまいました。」 「……そうか。まあ、こっち来い。」 クレイは柔らかく微笑みながら、結祢に手招きする。 (あれっ?なんだか、クレイ君……普段より優しい気がしますね……。) 訝しがりながらも、結祢はクレイの隣に腰を下ろした。