「苛めてないよー。アバリィ達はお姉さんと鬼ゴッコしてたのー。」
「……そんなことより、どうやってこの空間に入って来た?人間には見えない細工をしたのに。」
アバリィは魔手ルノを撫でながら言って、トゥルケは赤いリボンが付けられた魔手ラオに抱きついて訊いた。
「質問に答える義理は無い。結祢ちゃんを苛める奴、僕が懲らしめてやる!」
星駆は強気な口調で返すと、ズボンポケットから銀色のマグナムを取り出した。
「せ、星駆君!?銃なんか使ったら、銃刀法に引っかかりますよ!」
「大丈夫。これ、銃じゃなくて、ガンズアローっていう弓だから。」
「ゆ、弓?どこが弓なんですか!?どう見ても銃じゃないですか!」
パニック状態で喚く結祢を後ろに押しのけ、星駆は銃型弓矢のガンズアローを構える。


