「クレイ……頭でも打った?弟の顔も忘れちゃうなんて、相当重傷じゃん……。」
疑惑をかけられたディザスは、しょんぼりしたように眉を下げてうなだれた。
「クレイ……心配は不要ですわ。今のディザスは、全くといっていいほど無害ですの。」
「ま、まるで別人のようじゃが……正真正銘、ディザス本人なのじゃよ。」
と、ディザスの後ろから歩いてきたロールと閻魔の二人が補足する。
「別人とか無害とか、父さんと母さんまで何言ってんのさ?俺は俺じゃん!ディザス・ロール・ハバートその人だって!」
「どういうことだ……?」
ロールと閻魔の二人を見て力説するディザスに構わず、クレイは考え込むように首を傾げた。
そんな彼に閻魔がこっそりと耳打ちする。


