そうして、
「……痛い?」
誕生してから一言も言葉を発しなかったディザスが、初めて口を利いた。
「ぐっ……痛えに……決まってんだろ……うが……。」
クレイは顔を歪めつつも、ようやくそれだけ返す。
槍が刺さったままの部分からは、幾筋もの赤い液体が流れていた。
「……クレイ、哀れ。」
ディザスは何の感情も込めずに言うと、クレイの体を両足でまたぎ大蛇矛の先端を彼の腹部に向ける。
その距離は五センチほどで、少し大蛇を下げるだけでクレイの体を貫けるものだった。
「……さよなら。」
ディザスはぽつりと呟くと、大蛇矛を持つ手にグッと力を込めて下げる。
しかし、
「そう簡単に……消されねえよ!」
「……っ!?」
次の瞬間、クレイは左足を振り上げてディザスの両手をガツッと蹴った。


