確かにズバッと身を切り裂くような音がしたはずなのに、ディザスの背中は無傷で彼の表情にも苦痛の色は無かった。
「ちっ……。」
クレイは軽く舌打ちすると、バックステップを使って素早くディザスから離れた。
その直後、ディザスの手に集まった光がパンッと破裂し、それは無数の槍となりヒュヒュッとクレイに降り注ぐ。
「くそっ!防護魔……うぐっ!?」
防護魔法の発動を待つことなく、槍はクレイの腕や脚など数ヶ所を貫く。
クレイは悲鳴こそ上げはしなかったが、雲の地面に仰向けに倒れた。
顔には苦悶の表情が浮かんでいる。
「……。」
ディザスは苦しむクレイに歩み寄り、無機質な表情で見下ろす。


