ディザスは僅かに微笑み、自分の左隣の床を左手でポンポンッと軽く叩く。
結祢は、はいと頷いてからディザスの左隣に腰を下ろした。
「あ、あの……」
「一回謝ったけど、もう一回謝っとく。ごめんね、結祢ちゃん……。」
「えっ?」
言おうとしていた言葉をディザスに先に言われ、結祢は面食らったように目をしばたいた。
「俺……自分にイラついてたんだ。なのに、全く関係無い結祢ちゃんに八つ当たりして……本当に悪かったって反省してる。」
「い、いえ、もう気にしないで下さい。ちゃんとお互い謝ったんですから……。」
「……うん、わかった。結祢ちゃんが気にしないなら、俺ももう気にしないことにするよ。」
不意に、ディザスの顔から笑みが消え、神妙な顔つきに変わる。


