腕輪から放たれた淡い灰色の光と共に十数本の斧が出現し、それは猛スピードで回転しながら一斉に閻魔らしき人物に飛んで行く。
「この程度の魔法で、我と渡り合おうなどとは千年早いぞ!」
閻魔らしき人物がごつごつした右手の掌を前に出すと、回転する斧はその五十センチほど前でピタリと制止した。
「じゃあ、こっちの魔法ならどうだ!攻撃魔法、クラッシュアピロー!」
ディザスは腕輪を触って、再び魔法を発動させる。
灰色の光が放たれ、今度は巨大な白い枕が現れ、閻魔らしき人物の頭上に降りかかってきた。
「このような魔法……戯児に等しい!」
閻魔らしき人物が左手の掌を上に向けると、枕もまた手から五十センチほど上でピタリと落下が止まる。
「くっそう……止められちゃったか。」
「ディザスの旦那!あちきにも、活躍の場を頂けませんかい?」
彼の前に出て名乗りを上げてきたのはトライプ。
「トライプ……お前が戦うとは、珍しいじゃねえか。」


