「そうかもしれないけど……それだと余計におかしいな。魔力があるとはいえ、彼女は至って普通の人間……襲ってきた天界人をどうやって撃退したというんだい?仮に、彼女を守る天界人が居たとしたら、そいつはどこに居るのかな?」
「それはたぶん……」
サワジィとアテュディラは、結祢そっちのけで議論を交わしている。
(い、今の内に……)
チャンスとばかりに、結祢はそろりそろりと後退し、悪魔達から五メートルほど離れた時点で、くるりと踵を返しダダッと走り出した。
「……ってことじゃないの?」
「いやいや、君の話だと矛盾点が増えるだけで……ちょっと、待った。アテュディラ……あの娘が消えてるぞ!」
「えっ?」
サワジィの指摘で、アテュディラは慌てて周りを見渡す。
すると、西の方向に遠ざかっていく結祢の姿を発見できた。


