クレイは動揺することなく、ディザスを真っ直ぐ見返した。
しばらくの間、青い瞳と赤い瞳が互いの姿を映し合う。
「はあ……ケンカすりなら、外でやってほしいんですがねえ。酒のつまみには不味すぎやすよ。」
トライプは仲裁を諦めたようで、赤ワインの入ったグラスを片手に、パイプイスにどっかり座り込んでいた。
それを見たクレイとディザスは、二人そろって眉をしかめる。
「……って、トライプ!お前……この状況で酒飲んでのほほんとしてんじゃねえよ!」
「別にお酒飲むのはいいけどさ……俺達のケンカをつまみにするのはやめてほしいんだけど!」
「大体、ケンカの原因はお前の不用意な一言だろうが!原因作った奴が、関係ない奴みたいな振る舞いすんなよ!」


