「……ねちゃん!結祢ちゃんってば!ぼうっとしてないで、ちょっと手伝ってほしいんだけど……。」
ディザスの声に、結祢は現実に引き戻される。
「は、はい!な、何をしたらいいんでしょうか?」
「クレイを俺の背中に乗せるのに、手を貸して!行かなくていいって駄々こねるんだよ、クレイ……。」
ディザスの言う通り、クレイはいいって言ってんだろと両手を使って、自分からディザスの体を遠ざけようとしていた。
「行かなきゃダメですよ!夜の間中、呻かれたら……心配で眠れません。」
「呻かねえよ……。お、おいっ……無理矢理は……やめろよな……!」
クレイの訴えを無視し、結祢は彼の体をディザスの背中にぐいぐい押し付ける。


