「も、もっと、こっちに来て下さい、ディザス君!見てみればわかりますから!」
「う、うん……。」
結祢の剣幕に押され、ディザスは素直にクレイに近づく。
そうして、ぐったりしているクレイの姿を見て、わあっと悲鳴に近い声を上げた。
「クレイ!大丈夫なのかよ、クレイ!!しっかりしろって!!」
「うっ……るせえな……。そんな……大声で……訊かなくても……聞こえてる……。」
ディザスの大声に反応して、クレイは蚊の鳴くような小声で答えた。
呼吸は荒いが、目の焦点は定まっていて、顔色も幾分か赤みを取り戻している。
「返事ができるなら、大丈夫ですね……。」
「はあ……ビックリさせるなよ、クレイー。寿命縮んだ気がするじゃん……。」
結祢とディザスはホッと安堵の息をついた。


