リコナとティディは一部始終を見ていたようで、うっとりしたような表情で互いに感想を述べ合っていた。



「母さんってめちゃくちゃ強かったんだな……。」


「当然のことですわ、ディザス。地獄の門番である閻魔の妻で、クレイに上級の防護魔法を叩き込んだのもわたくしですもの。」


ロールは特に自慢するわけでもなく、相変わらずクールな表情で答えた。



「おばさん、見た目によらず強いねー。アバリィ、久々にゾクゾクしちゃったよー。」


「……おばさんのこと、気に入った。魔手が復活したら、また遊んであげる。」