「魔手と遊ばせてあげただけだよー。」
悪びれる様子も無く、そう回答したのはアバリィ。
魔手ラオも頷くように、パーの形をとって上下に二度動いた。
「……おばさん、双子悪魔のお母さん?楽しい遊びを邪魔するなら、おばさんも魔手の餌食にしちゃうから。」
好戦的に答えたのはトゥルケ。
魔手ルノは人差し指だけ立てて、かかって来いと言わんげに前後に二度動かした。
「おばさんって……俺達の母さんに向かって何てこと言う……っ!?」
粋がって身を乗り出したディザスの左腕をクレイが掴む。
ディザスは睨みつけるような目つきでクレイを見た。
「止め……るなよ、クレイ!」


