(ディザス君……遅いですね……。)
ディザスより一足先に帰った結祢は、自室の窓から降り続く雨を眺めていた。
机には、数学のノートが広げられていたが、シャープペンシルを持った結祢の右手は全く動いていない。
ディザスのことが気にかかって、勉強が手に付いていない様子だった。
(夢で見た状況と同じだけに、ものすごく心配です……。だけど、ディザス君は人間に負けるほど弱くないって言っていましたし……様子を見に行こうにも居場所がわかりませんし……。)
うーんと眉間にシワを寄せて悩む結祢。
そんな彼女に、
「何を一人で唸ってやがんだよ?」
窓越しに青年が声をかけてきた。
「きゃっ!?ク、クレイ君……い、いつの間に帰ってきたんですか?」


