クレイは翼をバサッと広げて、全開にした部屋の窓から右足を乗り出そうとしていたのだ。
「ああっ?少し天界に戻ろうと思ってな。」
「戻って何するんだよ?」
「……何しようが俺様の勝手だろ。じゃあな……」
「待てってば、クレイ!」
飛び立とうとするクレイの左足に、ガシッとすがりつくディザス。
「うおっ!?」
つまずきそうになったクレイは、狼狽の声を上げつつも踏みとどまった。
「何しやがんだよ、ディザス!危ねえだろうが!」
「一人で帰ろうったって、そうはいかないぞ!俺も行く!」
「……しっかり、話聞いていたか?“少し戻る”っつっただろ。お前まで天界に戻ったら、結祢が天界人に襲われた時、誰が守ってやんだよ?」
そう言われては、返す言葉の無いディザス。
不満そうに口を尖らせつつも、わかったと渋々ながら言葉を返す。
「じゃあ、一つだけ答えてくれ。何のために天界に帰るんだよ?」
「それ……私も気になりました。何か急用でもできたんですか?」


