「真菜ちゃん、帰ろうか?」


「えっ!?」


真菜ちゃんは驚いたように俺を見た。



「無理しなくてええよ。」


「真樹・・・くん?」



「俺は追い詰めるために
山に行こうって言ったんちゃう。

今日は真菜ちゃんに
楽しんでほしいと思って誘ったんや。

真菜ちゃんが楽しめることに
意義があるねん。」


「えぇ・・・」


涙目になる真菜ちゃんに
俺はニコリと笑いかけた。