なんだか眠れない。

天窓からの月明かりが眩しい。一筋の光が部屋に落ちている、すると、不思議な事にその光の中に見知らぬ少女が現れた
私は、目をこすった。
夢?
現実?
その少女は微笑みながら
「ねぇ、一年間だけ過去を修正できるとしたら、いつに戻りたい?」と変な質問をしてきた
「あの…あなた誰?」
すると少女はクスッと笑って「ね、いつに戻りたい?」とまた聞いてきた。
過去に戻る?
修正?
そんなことできるわけないじゃない。変な夢。私、相当疲れているのかなぁ…夢ならなんでもいいかぁ…戻りたい日ね…そんなの決まっているじゃん。成海君に別れをつげてしまったあの日…中学2年の3月15日。
あの日に戻りたい…。
ってか夢だからさ…
あ、そうか。夢だもんね
え〜い夢にのってしまえ!「中2の3月15日に戻りたい!」
「わかったわ。じゃあ中学2年の3月15日から中学3年の3月15日まで、一年間過去を修正しにいってみる?ただし修正最終日の中学3年の3月15日の夜、修正後の未来の今日、25才の12月28日の夜に帰ってくるの。一度過去を修正したら、修正後の未来にしか帰れない。今とは違う未来かもしれないし、同じかもしれない。それはあなたの修正の仕方で変わってくるの。どう?それでもやってみる?」
修正後の未来にしか帰れない…。
今が全く違ってしまうかもしれない…でも…
こんなにずっと成海君の事を後悔している自分。
自分に自信を持てばよかった。
もっと成海君と話しがしたかった。
もっと成海君を知りたかった。
もっともっとずっと成海君と一緒にいたかった。
後悔している現実を変えたい!

「私、過去にいきます」

その時少女は両手を前に出し目を閉じ私にむかって掌から光をはなった。

「中学2年、3月15日へ…」


。。。。。。。。。。。



「…つき、松木!」
名前を呼ばれて目を覚ました。ここは…
目の前には茶色の机、見上げると黒い黒板に3月15日…
教室…?
「松木〜寝てんなよ〜来年度はお前たちが卒業するんだからな」
先生…?名前は…なんだっけ?
えっと………ていうか、私中学の制服着てるし!
髪の毛二つに結わっちゃってるし!
え!
え!!!!
えぇ〜〜〜〜〜!!!!
本当に過去に戻ったの!