突然であればそれは尚更。

あたしは少し、自分の所為で巻き込まれて死んでしまった両親のことを思い出した。
けれど、こんなこと。死んでしまってる当人の利真に対して言うのは慰めどころか無神経だったかもしれないな。

失敗したかなと利真を見れば、利真は罪悪感を含んだ、それでいて幸せそうな顔をしていて。

あたしの視線に気が付いたのか、利真は照れくさそうに微笑んだ。


「だって、やっぱり悪いなとはもちろん思うんだけど。辰馬には罪悪感なんて持って欲しいなんて思ってないし、」

「……うん」

「でもさぁ、やっぱり忘れられるのは悲しいよ」

「…………そうだよね」