同じ女性の浴衣姿に、またこんなにも見とれてしまうなんて。

だけど今年は全てが違う。

自分の気持ちに戸惑ったり、否定したりはしない。

凛は俺の為に来てくれたんだー。






「…こんなに取れちゃいましたよ!」


笑顔の凛が水が入った袋を持って走ってきた。

金魚かと思いきやボールが沢山入っている。

「スーパーボール? 金魚かと思った」

「金魚は死んじゃうからボール」

笑顔でそう言う凛。

まるで子どものように。

「あれ、それは? たこ焼き?」

凛が俺の持っている袋に気が付く。

「そうそう。花火見ながら食べようと思って」

「やった!」